# 株式会社東雲火山を創業しました
# はじめに
株式会社東雲火山の代表取締役を務める告原です。はじめましての方ははじめまして、そうでない方はどうもどうも。
2018年02月14日、私は発起人として株式会社東雲火山 (opens new window)を創業しました。
私が代表取締役を務め、従業員のいない一人法人です。
名前からは類推しにくいかもしれませんが、IT系の、受託開発と自社サービス開発を両方やる、割とよくある会社になっています。
会社の詳しい内容はリンク先をご参照ください。
この記事は、その東雲火山の創業にあたって、発起人としての告原豊和の思いなどを、一応記事としてまとめておこうと書いたものです。
# 創業前
私の前職はドワンゴでした。その前はベトナムに7年いました。
その前はSIerでしたが、出来高制の契約社員のようなものだったので、むしろドワンゴでの正社員時代の方が全体的なキャリアの中では異質だったといえます。
ベトナムから日本に戻ってきた時にも起業という選択肢は考えたのですが、一度ちゃんと就職しようと思ってドワンゴに入りました。
ドワンゴは水が合った方だと思います。
最初2年間やめないと宣言し、その後追加で3年間やめないと宣言しながら働いており、計5年間が終わる1年前に、自身の進退を決める事になりました。
次に契約更新をする際は一生の仕事にできるかどうかで考えよう、一生の仕事にできなければやめようと考えていましたが、水が合ったとはいえ一生の仕事は別のことをしたいと思ったため、ドワンゴ退職を選びました。
(最近のドワンゴは大分ドタバタしてますが、その辺の流れとはあまり関係ないです。念のため)
株式会社東雲火山は、そんな告原の一生の仕事候補の中で、最終手段として前々から考えていた「自分の法人」として立ち上げた会社です。
# 投資対象
東雲火山について定義する前に、まず、人が生まれながらにして誰もが持っている権利、自分の投資対象を選ぶ権利について触れます。
投資とは、金銭であったり、技術であったりすることもあると思いますが、自分の時間をどこに注ぐか、という権利は、人間が比較的平等に持ちうる権利と言えそうです。
投資対象を選ぶ基準は人それぞれかと思います。
ただし根本の分岐に、人に投資するか、物に投資するかというのがあるでしょう。
後者であれば「何をするか」に投資します。何かをするには当然人も必要なので、誰がやるという判断軸もついて回りますが、主は「何を」で「誰」が副になります。
前者であれば、「誰がするか」に投資します。こちらは「何をする」が副になります。
いろいろと過渡期なので、人間一人にどのような価値があるかが揺れている時代ではあると思いますが、割と、私は人間が好きです。
それも、群体としての人間ではなく、その中の一個人としての人間が好きです。
ものすごく偉大なプロジェクトよりも、とても面白い人に惹かれます。大抵、面白い人とは、面白い事をやるものです。それがどんなものであれ。
東雲火山を起業する前にこの価値観に対してよく突き詰めて考えた結果、私は私の時間投資の対象を、意思決定をする私に対して行う事に決めました。
私が意思決定をするにあたって、社会的に最も都合がよかったのが株式会社であり、代表取締役でした。
この体裁を整えるために作られたのが東雲火山という会社です。なので、本音を言えば名前はなんでもいいのです。
しかしさすがに株式会社告原では恰好が悪いでしょう。一応、ある程度考えてつけました。
# 東雲火山という名前
東雲火山は、まずベトナムに7年もいてしまった関係で、日本や日本語に対して妙なこだわりを持つようになったので、横文字禁止というルールを先に決めました。
できれば訓読みや平仮名も使いたい。
音を聞いた時に、日本人であれば明らかに日本の名前だとわかるものにしておきたい。
反対に日本語を知らない人が聞いた時には、妙な名前だと感じる名前にしておきたい。
こうして選ばれたのが、東雲という単語です。
また、比較的ユニーク性を持たせたかったので、若干のネガティブ要素が含まれているがゆえ、あまり選ばれない単語を使おうと思いました。
最初は輪廻系の単語を使おうと思ったのですが、どう足掻いても宗教っぽくなってしまってしっくり来なかったので、火山を選んでいます。
一応、意味合いとしてはWebサイトにも記載している通り、プラットフォームを島に見立て、そのプラットフォームを生み出す存在として火山という単語、ということにしています。
この2つをくっつけて東雲火山です。
幸い、クラウドとかクールジャパンとか色々あるので、東雲という単語も割と扱いやすいです。
shinonomekazan.com
というドメインもインパクトありますし、なんか強そうだし、割と気に入っています。
# 何をする会社か
対外的に重要な点は https://shinonomekazan.com に書いてある通りで、最初は受託開発が重要です。
意思決定をするためには生きている必要があり、お金を稼がずに生きていける程の資本はありません。
金銭の獲得には社員同様、労働の対価としてお金をもらうのが一番計算できます。だから受託が大切です。
目標としては、受託開発を4割の時間で終わらせる、というのを持っていますし、4割の時間で十分に稼ぐというのも持っていますが、その辺はあまりこだわりません。
単価も話をスムーズにするため一応定義していますが、まずは自分で仕事をとってきて回すという事に注力します。
その後、徐々に時間配分を落としていって、他の時間を使えるようにしていければと。
自社サービスについては、4月までに10本くらい企画書を書き溜めて、その中でその時にやりたいものをやろうと思っています。
もしかしたら開発すらしないものをやるかもしれません。
おいおいやっていくつもりです。
# 直近の話
まず、稼働開始は4月のつもりでいます。これまで、会社員やりすぎて風化した知識や人間関係の復活、あるいは慣れない日本での操業にあたっての基礎知識の拡充に充てます。
受託の方は、単価設定が高めなので、新規顧客からいきなり仕事をもらう事は難しいとみてます。今まで付き合いのあった会社さんと話をするのが営業戦略の中心で、新規はその次になります。
新規顧客の開拓はしていくつもりですが、名刺代わりのサービスや受託の開発実績がないとなかなか難しいので、目安としては早くても6月くらいからになるんじゃないかなぁと思ってます。
そういう意味でも今まで付き合いのあった会社さんから何も発注がないとあっさり死ぬはずなので、謙虚にやっていければ。
ミソは、1つのプロジェクトや会社に100%コミットメントしない、というところだけなので、そこだけは守りつつ。
# 直近じゃない話
色々とやりたいことはあるんですが、やりたいことをどう発信していくのかの整理からになります。
例えば、就業環境について、子供がオフィスにいるのが当たり前の環境にする、というトライをしたいと思ってます。
一方で、このような戦略を軸にしているかのように取られると、集中できる環境をオフィスに求める人と協業するチャンスを逸してしまいます。
例えば、niconico対抗のクリエイタープラットフォームを作りたいとはもう5年以上思っています。
でも、5年くらいの計画であるこれを主軸サービスにしたいんだと捉えられると、色々な計画に歪みが出てしまいます。
何をいつどうするのか、それは何となく思っているだけなのか、条件が整えばすぐに始めるのか、それともすでに具体的な計画として固まっているのか等を、ちゃんと整理してやらないと、誤解を生むだけでいいことがないです。
東雲火山のホームページで、自社サービスについて一切言及していないのもこのためです。
この辺を4月くらいまでに考えを整理して、少しずつ、反発の少なそうなところから発信できるといいなという感じですね。
# まとめ
まとめるとこんな感じになります。
- ドワンゴは一生の仕事だと思えたら続けた
- そう思えなかったからやめた
- 東雲火山は自分が意思決定をするための会社
- 意思決定ができる自分に投資するのに都合のよい形態
- 当分は受託が重要で、既知の会社さんを中心に柔軟に
- 新規も行きたいけど早くて6月くらい
- 受託以外の話は注意して出したいので後で、少しずつ
心機一転新しい環境で頑張ってくつもりなので、はじめての方はこれから、既存の方は今後とも、どうぞよろしくお願いします。